Oct
16
2008

オプティミストはなぜ成功するか?

楽観主義と悲観主義が人に与える影響について、著者の研究過程&成果が熱く語られている本、「オプティミストはなぜ成功するか」。悲観主義とうつ病の関係についても書かれています。楽観主義者の方が逆境に強くあきらめにくく、健康的で長生きする傾向にあるなど、科学的なデータがなくともプラスの面はたやすく想像ができる。そりゃあ、悲観的よりいいよね、きっと。

では、悲観主義に陥らないようにするにはどうしたらいいのか。その対処法も本書に書かれてます。おおまかに言うと、悪い出来事が起きたときに自分がそれをどのように解釈し自分に説明するかで(これを「説明スタイル」と呼ぶ)ペシミストかオプティミストかが決まるので、習慣的に身についた間違った説明スタイルを直せばよい、といっています。
(例:大事な書類を忘れた→×私はいつも段取りが悪くバカだ(永遠・普遍的)→○たまたま昨日寝不足で注意力が足りなかった(一時的・特定の理由))

できるかできないかは本人次第ということで置いといて、気になったのが「ユダヤ教はロシア正教よりも楽観的?」という記述。19世紀におけるユダヤ系ロシア人とスラブ系ロシア人の迫害に対する両者の対応の違いについて、ユダヤ人は外国に移住したのに対し、スラブ人は劣悪の環境に残ったという。研究者が宗教関連の資料を調査した結果、ユダヤ教の資料はロシア正教のそれよりかなり楽観的で、よい出来事は長く続き、悪い出来事はそれほど続かないと見られていたようです。

イスラエル人はよく、「iie beseder(イーエ ベセデル)」と言う。大丈夫、きっと良くなるさ、みたいな意味。んなわけないでしょ?ってところでも聞いたりするのだが、んー、なるほど、そういうところから来ているのかもねと妙に納得した。もっと勉強すれば色々な発見がありそう。

全然関係ないのだが、資料作りのため久しぶりにイラストレーターを触ったのだけど、かなり楽しめた。たまに使うと楽しいんだけどな。。。

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