「しあわせな孤独」の監督、スサンネ・ビアの新作「After the Wedding」を観ました。
インドで孤児たちの援助活動に従事するデンマーク人ヤコブ。財政難の孤児院を運営する彼のもとに、あるデンマークの実業家から巨額の寄付金の申し出が舞い込む。そして寄付にあたって求められたたった一つの条件は、直接会って話をするということ。
久しぶりにデンマークへ戻った彼は、実業家ヨルゲンとの交渉を成立させる。その時ヨルゲンは週末に行われる彼の娘の結婚式に出席するように、強引にヤコブを誘う。断り切れずに出席したヤコブは、そこで思いがけない人と再会する。困惑するヤコブ。そして明らかになる衝撃の事実。
やがてヤコブは全てを仕組んだヨルゲンの秘密と、まだ4歳の幼い子供たちの父親としての彼の本当の望みを知ることになる…
ドグマ95の存在を知ると、彼女の撮影姿勢がよく理解できる。
今回は、ちょっとドラマチック過ぎるかなぁと思うシーンもあったけど、女性らしい繊細な視線で家族愛を描き、最後まで釘付けでした。
ドグマ95「純潔の誓い」
- 撮影はすべてロケーションによること。スタジオのセット撮影を禁じる。
- 映像と関係のないところで作られた音(効果音など)をのせてはならない。
- カメラは必ず手持ちによること。
- 映画はカラーであること。照明効果は禁止。
- 光学合成やフィルターを禁止する。
- 表面的なアクションは許されない(殺人、武器などは起きてはならない)。
- 時間的、地理的な乖離は許されない(つまり今、ここで起こっていることしか描いてはいけない。回想シーンなどの禁止である)。
- ジャンル映画を禁止する。
- 最終的なフォーマットは35mmフィルムであること。
- 監督の名前はスタッフロールなどにクレジットしてはいけない。